2019.02.26地盤 , 地盤調査・解析

地盤調査の必要性とメリット|安心して暮らせる家づくりのために

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安心の家イメージサイズ小建物を建てる際、建物自体にばかり目が行ってしまいますが、安心な暮らしを実現するためには、建物の土台となる地盤をしっかりと確認する必要があります。実際に地盤が安定していないことが原因となり、大きな損害を被るケースも少なくありません。しかし、地盤調査の重要性について、それほど関心を持たれていないことが実状です。そもそも、地盤調査ではどのようなことが行われるのでしょうか。その必要性やメリットについて見ていきましょう。

 

地盤調査の基礎知識

家づくりには地盤調査が必要と言われますが、そもそも地盤調査とはどのようなものなのでしょうか。

 

●地盤調査とは

地盤調査とは、建物を建設する際に、土台となる地盤の強度を測定する調査です。多くの住宅メーカーでは建設を始める前に地盤調査が行われています。建物を予定している基礎仕様で建設しても問題がないか、そして地盤の安全性を判断するために調査を行う必要があるのです。その調査結果、基礎仕様と地盤の安全性が確認されればそのまま建設を行い、地盤補強工事が必要であれば地盤の改良工事などの対策が行われます。

 

●地盤調査の必要性とメリット

地盤調査には次のような必要性とメリットが存在しています。

 

●必要性

近年、日本では大規模な地震が頻発しているため、住まいの安全性への関心が高まっています。もし建物の土台が軟弱地盤で安定していないと、建物がいくら丈夫であっても地震に耐えることはできません。また、震災の有無に関わらず、地盤は建物の重さが負荷として常にかかっている状態です。一般的な住宅を建てたとき、構造物の基礎形状によって違いはありますが、真下の地面には20〜50kN/㎡の負荷がかかっています。

 

また、2階建ての木造住宅を建てた場合には、およそ20〜30 kN/㎡の負荷です。こうした負荷を無視して建物を建てると、家が傾いて窓の開閉に支障が出たり、外壁にヒビが入ったりする恐れがあります。そのため、将来にわたって安心した生活を送るためには、地盤調査が欠かせません。建物を建てた後に地盤調査を行うことも可能ですが、問題があっても地盤改良工事を行うことは難しく、部分的な補強工事でも高額な費用がかかることもあります。そのため、地盤調査を行う場合は、必ず建設前に実施しましょう。

 

●メリット

建設前に地盤調査を行うことで、あらかじめ地盤の状態を把握することができます。建設後に地盤改良が必要となっても、多額の費用がかかるために断念する可能性がありますが、事前に地盤改良工事の必要性を知っておくことで、予算を立てることが可能です。また、事前に地盤改良工事を行うことで、将来のリスクを避けることにつながるため、結果的に費用を抑えられる可能性もあります。

 

そして、通常の地盤調査に液状化調査をプラスすることで、液状化への備えとして有効です。大きな地震が起きると、条件によっては液状化という現象が起こる場合があります。 そうなると、不同沈下が発生し、その建物で生活を続けることは難しくなり、最悪の場合には健康に悪影響をおよぼすことも考えられます。 このように、事前に地盤の状態をチェックしておくことで、複数のリスクを避けられるというメリットが存在しているのです。

 

地盤調査の主な種類

地盤調査には次のような種類が存在しています。

 

●スウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)

SWS調査機イラスト

スウェーデン式サウンディング試験とは、一般的な戸建住宅の地盤を調査する試験方法で、先端にネジのついた鉄の棒を敷地内の数カ所に刺し、地盤の強度を調べます。近年は、全自動、半自動、手動といったさまざまな専用機器を導入するケースが多く、中でも全自動の機器は作業者の技術に関わらず、正確な調査が行えるため、業務を効率化できるというメリットがあります。そのため、多くの調査では全自動の機器が活用されています。

 

●標準貫入試験

標準貫入試験とは地表面にボーリング孔を開けて、そこに重りを落下させた衝撃から強度を調べる調査方法です。標準貫入試験では試料を採取できるため、実際に土や岩石を見ることができます。一定の深さへ達するまでに要した打撃の回数をN値と呼び、土の硬さや締まり具合、また土地の種類や地層構成などを測ることができます。標準貫入試験は多くの国で採用されているので、結果を容易に比較できるという点がメリットです。

 

上記以外にも、実際の建築物の基礎直下で地盤の強度や沈下量を計測する平板載荷試験や、オーガーを回転させ土試料を採取するハンドオーガーボーリングなどさまざまな種類があります。 建物の規模や地面の状況に合わせて適切な方法を選択しましょう。

 

スウェーデン式サウンディング試験を進化させたジャパンホームシールドの地盤調査

ジャパンホームシールドでは、スウェーデン式サウンディング試験を進化させたSDS試験が行われています。スウェーデン式サウンディング試験では砂質土や粘性土といった土質を調査時の音感や感触で推定していますが、SDS試験ではトルクやパラメータ、地形条件や近隣のボーリングで得られたデータを参考にすることで、土質の推定精度をさらに高めることが可能です。実際にボーリングでの粒度試験による土質判別とSDS試験で統計的に判別した土質との相関は85%以上という高い精度を誇ります 。

 

SDS試験はマンションで行われることは少なく、戸建住宅の地盤調査を前提に実施されます。また、SDS試験の費用は10万円程度が目安となっているため 、スウェーデン式サウンディング試験よりは数万円ほど高い程度です。

 

地盤調査で安心できる生活

建物を建てる際、多くの人が地盤の状態にはなかなか目が向きません。また、建設の際に問題ないように見えても、生活を続けるうちに地盤が傾斜しているために家全体が傾いてしまうなど、後になってさまざまな問題が生じます。そのため、建設前に正しく調査を適切に行うことで未然に被害を防ぐことができるのです。建設後に地盤調査を行うことも可能ですが、地盤の改良工事が必要な場合は例え部分的な地盤補強工事であっても莫大な費用が必要となります。

 

このように、コストの面から見ても、あらかじめ地盤調査を行うことは大切なことです。そのため、建物を建設する際は、ハウスメーカーや工務店に地盤調査をお願いするようにしましょう。また、万が一に備えて、地盤の品質保証に加入することをお勧めします。

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ジャパンホームシールド株式会社
ジャパンホームシールドは戸建住宅の地盤調査・解析、構造設計、住宅検査を手掛ける企業です。 年間10万件を超える地盤調査・解析実績は国内No.1。 住まいの安全・安心を追求し、住まいづくりに役立つ情報を発信いたします。

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